2017年インバウンドマーケティングに役立つ訪日外国人消費動向データまとめ

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訪日外国人旅行者数は2011年以降、年々20〜50%の割合で増加し、2017年には2800万人を突破すると予測されています。そんな中で訪日外国人をターゲットとしたインバウンドマーケティングが注目されていますが、観光庁が発表している訪日外国人の消費動向調査からマーケティングに役立つデータをまとめました。

特に日本人の消費だけに頼っていては売上が低迷しつつある業界・分野のマーケターの方はデータを見ながら、どのような施策が打てるか考えてみると良いかもしれません。

海外のインバウンド市場のデータにもご興味ある方は以下の記事も合わせてご覧ください。

【世界の観光・旅行市場動向】日本と海外のインバウンドデータ比較

訪日外国人旅行者数だけでなく、1人あたりの消費額も増えている!?

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訪日外国人数は2012年の836万人から2016年には2404万人まで増加し、わずか4年で3倍も成長しています(年平均成長率CAGR=30.2%)。

訪日外国人数の増加は様々な記事で取り上げられていますが、旅行者1人あたりの消費額も2012年の13.0万円から2016年には15.6万円と、2.6万円増加している点も注目したいところです(CAGR=4.7%)。2015年には17.6万円にまで伸びていました。売り手側は、商品やサービスの質または量を上げることで今よりも売上を伸ばすチャンスがあると考えられます。

訪日外国人旅行消費額と旅行者数の国別ランキング

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国別の訪日外国人旅行消費額は、1位の中国が14754億円(シェア39.4%)で、2位台湾の5246億円(シェア15.0%)の約3倍と大きく差をつけていて、かなり中国人旅行者に依存していることが分かります。その他には、韓国、香港、タイ、シンガポール、マレーシアなど物理的距離の近い東南アジア諸国がランキング10位に入っています。 国別旅行者数も中国が637万人で1位で、2位の韓国が509万人、3位の台湾が417万人と旅行者数の大部分を占めています。

訪日外国人1人あたりの旅行支出額は欧米が高い

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訪日外国人1人あたりの旅行支出額は、トップがオーストラリア(24.7万円)、2位が中国(23.2万円)、3位がスペイン(22.4万円)で、他にはイタリア、ロシア、フランス、イギリス、アメリカ、ドイツなど、欧米勢が多くランキング入りしています。欧米諸国は日本からも距離が遠く、比較的長期滞在が多いため、旅行支出額も大きくなっていると考えられます。

韓国人旅行者はケチなのか?

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韓国人旅行者は財布の紐が固く、旅先でお金を使わないというお話しを聞いたことはないでしょうか?訪日外国人1人あたりの旅行支出額でも韓国は7.0万円で一つ上のフィリピン(11.2万円)と比較しても4.2万円の差があり、極端に支出額が少なくなっています。本当に韓国人旅行者はケチなのか、訪日旅行者の中でも1泊あたりの旅行支出額を調べてみました。

1位は香港(2.5万円)、2位はシンガポール(2.0万円)、3位は中国(2.0万円)でした。気になる韓国は7位(1.6万円)と、割と支出額は大きく、韓国人がケチというのは少し偏ったイメージなのかもしれませんので、マーケティング施策を考える上で注意した方が良さそうです。

訪日外国人のリピート率ランキング

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訪日回数が2回以上のリピート率は、1位が台湾(81.2%)、2位が香港(81.1%)、3位がシンガポール(72.5%)になっています。韓国やタイもそれぞれリピート率が67.0%、64.9%と物理的距離の近い東南アジア諸国が高い傾向にあります。

一方、気になる中国のリピート率は41.0%と台湾の半数程度になっていて、低い結果になっています。中国人観光客が急激に増え始めたのは3年前の2014年からで、他の国への旅行がまだ一巡していないため、日本へのリピート率が低いのかもしれません。中国人観光客のリピート率が上がると観光収入もさらに増えるはずですので、インバウンドマーケティングにおける課題の一つと考えられます。

訪日旅行者の1日あたりの旅行費内訳

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訪日旅行者1人が1日あたりに使う平均費用は、買物代(6181円)、宿泊費(5461円)、飲食代(3013円)、交通費(1786円)、娯楽サービス費(1073円)になっています。

中国人観光客による”爆買い”の影響が強いと考えられますが、買物に使う費用が一番高い傾向にあるようです。一方、娯楽サービスには、あまりお金を使わないため、収益を増やすためのインバウンドマーケティング施策としては商品(物)と絡めた施策が良さそうです。

また、宿泊費は5500円程度で、高級ホテルや旅館のような高単価の宿泊施設ではなく、東横インやアパホテルのような一般ビジネスホテルやカプセルホテルのような割安の宿泊施設が受け入れやすいことが分かります。

飲食費は1日3食として考えると、1食あたり1000円前後の価格設定がボリュームゾーンにはウケが良いでしょう。

訪日外国人が生み出すインバウンド市場規模内訳

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訪日外国人が生み出す日本国内のインバウンド市場規模の内訳は、買物代が1兆4261億円、宿泊費が1兆140億円と、それぞれ1兆円を超える大きな市場規模になっています。市場規模の合計では3兆7476億円となり、インバウンド市場が旅行・観光業界にとっても重要な位置づけになっていることが分かります。

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