あなたが家電量販店業界1位のヤマダ電機会長ならどのような経営戦略を取るか?

家電量販店業界では圧倒的No.1の存在

家電量販店の各企業の売上推移を比較すると、当初のヤマダ電機の規模はケーズホールディングスやノジマと同じ程度でしたが、90年代後半から徐々に引き離し、2000年過ぎから競合との差を更に広げていったのが分かります。

競合各社と比較して、’11年以降の売上の落ち込み方もヤマダ電機は大きいですが、業界2位のビックカメラの売上7906億円の約2倍の売上を誇っており、業界をリードする存在です。

営業利益もケーズホールディングス(256億円)の2倍以上で、業界2位のビックカメラ(218億円)の3倍弱の利益額になっています。

営業利益率もヤマダ電機が突出して高いわけではありませんが、大手家電量販店の営業利益率が2%〜4%の範囲の中にあることを考えると比較的高いポジションにいることが分かります。

国内小売業の中でもヤマダ電機は大きな規模を誇る

日本国内の小売企業各社の売上を見ると、イオングループ(8兆2101億円)とセブン&アイホールディングス(5兆8356億円)の2社が群を抜いて大きいですが、その後にアパレル系のファーストリテイリング(1兆8619億円)、家電量販店のヤマダ電機、百貨店系の三越伊勢丹ホールディングス(1兆2534億円)が続いています。

家電量販店以外の小売業と比較しても、ヤマダ電機の規模が大きいとうことが分かります。

営業利益でもセブン&アイホールディングス(3645億円)、イオン(1847億円)、ファーストリテイリング(1764億円)に続いて、ヤマダ電機(578億円)が4位につけています。

もう一つ注目したいのが、ファーストリテイリングの営業利益率が9.5%となっており、他の小売大手企業の営業利益率(2%〜6%程度)よりもだいぶ高い点です。これはファーストリテイリングがSPA(Speciality store retailer of Private label Apparel:製造小売)モデルを取り入れ、製品の企画・製造から小売までのサプライチェーンを一気通貫で運営することで、コストを最小化しているためと考えられます。

経済産業省の商工業実態基本調査においても、大手小売業の営業利益率の平均値が1.0%であることに対して、大手製造業では平均4.0%になっており、小売業だけでなく、製造業も担うことで営業利益率が向上しやすいと言えそうです。

世界の家電量販店業界におけるヤマダ電機のポジション

世界の家電小売企業の売上比較では、1位がアメリカのBest Buy(ベストバイ)で4兆4131億円、2位がApple(アップル)で3兆3600億円(2015年度の小売のみの売上)、3位が中国のSuning Commerce(蘇寧電器)で2兆4272億円、そして4位にヤマダ電機が続きます。

1位のBest Buyと比べると、ヤマダ電機の3倍弱の売上規模になっていますが、海外の家電小売企業の中でもヤマダ電機は上位に位置しています。

続いてヤマダ電機がどのようにして現在の規模にまで成長してきたのか見ていきましょう。