データで見るVTuber(バーチャルYouTuber)市場・業界動向レポート

VTuberトップ8のチャンネル登録数(ファン数)推移

VTuberのチャンネル登録数ランキングTOP8におけるチャンネル登録数の推移です。

キズナアイの「A.I.Channel」が、他のVTuberに先駆けてファンを獲得していき、昨年末以降に急増しており、VTuberの中で唯一100万人の大台を超えて、200万人達成も時間の問題となっています。

2位もキズナアイのゲーム実況動画を主に扱う「A.I.Games」がランクインしています。2位以下は僅差となっており、昨年末以降にチャンネル登録数を増やしているVTuberが多いため、今後ランキングが移り変わる可能性があるでしょう。

【2018年6月1日時点での各VTuberのチャンネル登録数】

順位 チャンネル名 チャンネル登録数
(万人)
1 A.I.Channel 189
2 A.I.Games 83
3 Kaguya Luna Official 70
4 Mirai Akari Project 60
5 Siro Channel 48
6 ひなたチャンネル (Hinata Channel) 32
7 けもみみおーこく国営放送 28
8 月ノ美兎 22
9 萌実 & ヨメミ – Eilene 21
10 SoraCh. ときのそらチャンネル 15

VTuberトップ8の動画総再生回数の推移

VTuberの動画総再生回数ランキングTOP8における動画総再生回数の推移です。

動画再生回数でも1位はキズナアイの「A.I.Channel」で1億2200万回を超えています。2位はデジタルカードゲームの”アイカツ!”キャラクターがVTuber化した「アイチューブ」ですが、VTuber化する前の再生回数も含まれています。

3位以下は混戦状態ですが、キズナアイの「A.I.Games」チャンネルがやや勢いがあり、3位のミライアカリの「Mirai Akari Project」を追い抜きそうです。

【2018年6月1日時点での各VTuberの動画総再生回数】

順位 チャンネル名 動画総再生回数
(百万回)
1 A.I.Channel 122
2 アイチューブ 110
3 Mirai Akari Project 46
4 A.I.Games 46
5 Siro Channel 42
6 Kaguya Luna Official 42
7 こーじ 22
8 マスター TV 16
9 萌実 & ヨメミ – Eilene 15
10 けもみみおーこく国営放送 12

バーチャルYouTuber人気ランキングTOP4の基本情報

バーチャルYouTuber四天王と言われているキャラクターの基本情報です。

有名イラストレーターのデザイン、ゲーム実況動画、テレビ番組や有名動画プラットフォームへの出演など、話題性のあるキャラクター・コンテンツ作りを行なっているようです。

1. キズナアイ

2016年11月から動画配信を開始して、はじめてのバーチャルYouTuberを自称。Activ8株式会社(アクティベート)が運営するupd8(アップデート)に所属しており、ゲーム実況専門のチャンネルも持つバーチャルYouTuber業界で人気&知名度No.1のキャラクター。

2. 輝夜月(かぐやるな)

2017年12月から動画配信を開始。Mika Pikazo氏がデザインを担当。2018年5月に有名動画配信プラットフォーム「SHOWROOM」で初のライブ配信を行なった人気急上昇中のキャラクター。

3. ミライアカリ

ボーカロイド”初音ミク”をデザインしたKEI氏がデザインを担当しており、2017年10月からミライアカリプロジェクトが開始。株式会社DUO(デュオ)が運営。

4. 電脳少女YouTuberシロ

2017年6月から動画配信を開始。海外のゲーム実況プレイも行い、テレビ朝日の番組”サイキ道”のレギュラーMCに抜擢。株式会社アップランドが運営。

VTuberとYouTuberの比較

Googleトレンドを使って、2018年6月3日時点から過去1ヶ月の間で「VTuber」と「YouTuber」の平均検索件数を比較すると、VTuberが30%、YouTuberが70%という結果になっています。

YouTuberというキーワードは世間にも広く浸透しているキーワードであることを考えると、VTuberの認知度や注目度が高まってきていることが分かります。

キズナアイと国内人気YouTuberとの比較

バーチャルYouTuberの中でチャンネル登録数、動画総再生回数ともにランキングNo.1のA.I.Channelと日本国内YouTuberランキング トップ5のYouTuberを比較すると、チャンネル登録数(ファン数)では、まだ2〜3倍以上の差があることが分かります。

動画総再生回数においては、5位の「Yuka Kinishita 木下ゆうか」と比べても12倍の差があり、1位の「はじめしゃちょー」と比較すると、40倍以上の差があります。

バーチャルYouTuberが国民的YouTuberになるには、もう少し時間が必要かもしれません。

一方、YouTube運営日数あたりの獲得チャンネル登録数では、A.I.Channelが3,183人と人気YouTuberの中でも勢いがあることが分かります。

YouTube運営日数あたりの動画再生回数は、まだトップの「はじめしゃちょー」と12倍近く乖離がありますが、このまま順調に知名度が高まれば、再生回数も伸びていくと期待されます。

バーチャルYouTuberがもたらすUX(ユーザー体験)

バーチャルYouTuber市場の拡大によって、我々ユーザーにもたらされるUX(ユーザー体験)はどのようなものなのでしょうか?可能性としては、以下のようなUXが考えられそうです。

  • 従来、アニメなどのバーチャルキャラクターはテレビ番組による一方向的な配信のみでしたが、バーチャルYouTuberの出現によってバーチャルキャラクターとユーザー間で双方向的なインタラクションが生まれやすくなり、視聴者はこれまで味わえなかった体験ができるようになる。
  • 配信者側が自身の顔を出さずに配信できるため、配信に対する心理的ハードルが下がり、より多くの配信者が現れ、これまでにはなかったような面白いコンテンツが生まれる可能性がある。
  • バーチャル空間で現実世界では実現不可能な演出(空を飛ぶ、現実には手に入らないものを表示する、配信者が別々の場所から配信しても同じ空間にいるように見せる、など)が可能となり、コンテンツの幅が広がる。

バーチャルYouTuberのビジネス活用の可能性

バーチャルYouTuberのビジネス活用の可能性として、以下の可能性が考えられるのではないでしょうか。

  1. 商品・サービス・企業のプロモーションといったいわゆる宣伝広告への利用
  2. テレビ番組やSHOWROOMなどの動画配信サービスへの出演(芸能プロダクション的なビジネス)
  3. ゲーム化、アニメ・映画化、グッズやLINEスタンプ販売といったIP活用
  4. ライブコマースへの活用

まとめ

  • 2018年前半からVTuberが本格的に注目を集める
  • グリー、サイバーエージェント、ドワンゴといったIT企業だけでなく、ロート製薬など非IT企業もVTuber活用に動き出している
  • 2017年12月から2018年6月にかけて、VTuberのチャンネル登録数、動画再生回数が急増している。
  • 若い男性層を中心にVTuberの認知度が高まっている
  • VTuberの中ではキズナアイ(A.I.Channel)が圧倒的な人気を誇る。
  • キズナアイは日本国内のトップYouTuberになるポテンシャルを秘めている。
  • VTuberは、「視聴者との双方向的なインタラクション」、「動画配信の心理的ハードルの軽減」、「非現実的なコンテンツ制作」というUX(ユーザー体験)をもたらす。
  • ビジネス活用の可能性として、「宣伝広告」「テレビや動画配信サービスへの出演」「IP活用」「ライブコマースへの展開」が挙げられる。